東京都江東区東陽町に竹中工務店の技術研究所として建設された建物が、開業50年を機に「まちにひらく」のコンセプトのもと、新しい複合施設「Toyocho green+(東陽町ぐりんたす)」として生まれ変わりました。

既存の建物は改修工事を行い、2023年秋には大通りに面する新設のカフェとオフィス(既存本館)がオープン。2024年春には、オフィス(既存別館)と敷地北側に新設のポケットパーク「ガーデン広場」が開業しました。

ポケットパーク「ガーデン広場」。

「ガーデン広場」がまちにもたらすもの

「ガーデン広場」は、レインガーデンとしての機能を持っています。レインガーデンとは、降雨時に雨水を敷地内で一時的に貯留し、宅内処理することで、下⽔道への⾬⽔流出を抑制し、近年多発しているゲリラ豪⾬や台⾵による⽔害の低減を図るといった地域の防災に寄与します。

そして、「ガーデン広場」の一部をコミュニティガーデンとして地域に開放することで新しい交流が生まれ、誰もが緑に親しむことができる憩いの場となっています。

「コミュニティガーデン」で社員間の交流をスムーズに

コミュニティガーデンは、参加者とそのコミュニティにもたらされる恩恵が注目されている一方で、継続的な日々の維持管理が重要です。

「ガーデン広場」では、今後地域の方々と一緒に交流拠点をつくっていきたいと考え、はじめの一歩として竹中工務店の有志メンバーでガーデニング部を設立しました。

竹中工務店ガーデニング部立ち上げメンバー。

会社の同僚が業務とは別に、交流拠点づくりという共通の目標を通して、コミュニケーションが生まれています。

竹中工務店の東京本店から徒歩数分のところにある「ガーデン広場」へお昼時間や就業後に集まり、「仕事」の緊張感から離れた楽しい会話や時間を共有することも、継続した活動へのモチベーションにつながっています。

その際、植える植栽は、今後地域との交流やワークショップにつながるようなもの、例えばハーブなどの食べられるものや香りが良いもの、お花が咲くものや実がなるものなど、日々、植物たちの成長を感じられるようなものを軸に選定しました。

「ガーデン広場」オープニングイベントで地域づくりの第一歩を

また、5月19日に行われた「ガーデン広場」のオープニングイベントでは、総勢40名の近隣のみなさん方に苗植えワークショップや、植栽ネームプレートワークショップに参加していただき、まさに地域の方々と一緒につくり、育てていく場としてスタートを切りました。

苗植えワークショップの様子。
植栽ネームプレートワークショップの様子。

自分の植えた植物がしっかり育っているか、「ガーデン広場」を通りかかるときに見ていってくれるワークショップの参加者も多くいます。

「ガーデン広場」のある場所は準工業地域と居住地域の堺に位置し、東陽町の多様性が混ざり合う場所。そんな場所で、日常的なガーデニング活動や植物の生長を通じてさまざまな交流が生まれることを願っています。